ラバーゼの鉄フライパン(20cm)を半年間使用した感想
昨年、最大瞬間風速的に料理熱が高まるタイミングがあり、料理本やら調理道具やらを多々買ってしまいました。
そのうちのひとつがラバーゼの鉄フライパン(20cm)です。
良い料理本はないかな〜と探しているうちに、料理研究家 有元葉子さんの存在を知りまして。
有元さんの本をいろいろ読むうちに鉄フライパンが推奨されていることを知り、まずは主菜用の鉄フライパン(26cm 島本製作所)を使うようになりました。
そしてその後、20cm の小型フライパンも鉄にしたくなってラバーゼのものを購入。
今回は、ラバーゼの鉄フライパンを購入検討中の方に向けて使い勝手などをレビューしてみたいと思います。
結論としては「使いこなすには慣れが必要だったけど、買ってよかった!」です。
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目次
購入の決め手:オーブン焼きハンバーグをつくりたかった
購入のきっかけは、20cm のテフロンフライパンが使えなくなったことでした。
買って半年いかないうちに油を引いても卵がくっつくようになってしまい、悲惨なオムライスができたときに「ここはひとつ小さなフライパンも鉄に変えるか」ってことで20cm 鉄フライパンの購入を決意しました。
メインの鉄フライパン(島本製作所 26cm)だと、ちょこっと焼きたい・炒めたいときに大きすぎるんですよね。なので小型のフライパンはどうしても必要。
ラバーゼにした決め手は、有元さんのレシピにある「オーブンに入れて焼くハンバーグ」をやってみたかったからです。
フライパンだけで焼くと難しいハンバーグも、フライパンで焼いてからオーブンに入れると簡単にジューシーにできるらしいということを読みまして。
有元さん考案のこのフライパンは、そのままオーブンに入れることを想定して柄が短く金属でつくられています。
20cm であれば、うちの小さなコンベクションオーブン(アイリスオーヤマ)にも入りそうであることを庫内を測って確認。
サイズは 18cm とすごく迷いましたが、18cm だとハンバーグ2つを焼くのに微妙に小さいかもしれないし、縁が深めの方が良いだろうと考え 20cm にしました。
ほんとは軽さも含めて実物でサイズ感を見たかったのだけど、残念ながら行ける範囲に取り扱いのあるお店がなかったので、えいやって感じでポチりました。
購入したのはこちらのフライパンです。
使い勝手と使い道:とっても軽くて使いやすい
商品到着後の最初の感想は「え、めっちゃ軽い」。
これで鉄フライパンなのか…? と思ったほど(鉄にしては)軽かったです。それまで使っていた 26cm の鉄フライパンは普通の厚手のフライパンなので普通に重い。
重さはやっぱり日々の使い勝手に影響しますよね。ル・クルーゼや中華鍋なんかも、慌ただしいときに片手でさっと取り出してパッとガスコンロに置いて使うみたいな使い方はできないし。
鍋やフライパンはだいたいコンロの下に収納されるものかと思いますが、取り出すとき私はいつもヨッコラセって感じです。 笑
その点、この鉄フライパンは「重いから手に取りにくい」みたいな感じは皆無です。慌ただしくても片手でパッと取り出してガッと置けます。
重さをはかってみたところ、さすがにテフロンよりは重いけど、手で持った感じは大差ないですね。
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普段の使い方としては、
- 朝食の目玉焼きを焼く(2つ分)
- 朝食の野菜を焼く
- 昼食のおかずを炒める
- チャーハン・チキンライスをつくる(2人分)
- ハンバーグを焼く(2つ分)
こんな感じ。えぇ、とっても活躍しています。
サイズ的には 20cm にして正解でした(が、今では 18 cmもほしい。笑)。
このフライパンの一番のポイントはテフロンのように軽くて扱いやすいのに、鉄フライパンの良さを持っているとこだと個人的には思ってます。
鉄フライパンなのに軽いっていうのは、それだけで価値を感じますね。
最初の空焼きが不要なので、届いたらすぐ調理に使えます。
目玉焼き
目玉焼きは底面がジューッとなって焼き目がついて、テフロンではできない仕上がりにできます。おいしいです。
20cm フライパンに卵L玉を2つ割った図。18cm でも卵2つはいけるかもしれない。
白身の周りがかりっと香ばしくなります。
私は「黄身がギリギリとろりと流れ出さない固さ」が好みなので、白身の周りが少しかりっとし始めたら蓋をして黄身に火を通します。
ちなみに蓋は、20cm の落とし蓋 を使用。内縁にすぽっとハマります。
木蓋は、鍋のサイズによって普通の蓋としても使えるし落とし蓋としても使えるし、ガラス蓋よりも洗いやすくて良いので気に入っています。
ウインナーを一緒に炒めるのとかは無理なので、別で。目玉焼きを焼いたあとにそのまま投入します。
野菜を焼く
朝食のおかずとして、野菜をただ焼いて醤油や塩で食べるというのも、有元さんの本を読んでからよくやるようになりました。これがまたおいしいんですよ感動的に。
調味料いろいろ入れて炒めたりとか手の込んだことをしなくても、ただ焼くだけなのにこんなにおいしいなんて。
というのが味わえるのが鉄フライパンです。熱でジューッとやるので、良い感じに焼き目がつきます。
なすを焼いたり。ピーマンとかかぶもおいしいです。
昼食のおかずを炒める
だいたい野菜とお肉を使った何らかの炒めものをつくって丼にしてますが、夕食ほどのボリュームじゃないので2人分なら 20cm でいけます。なすと豚ひき肉の甘味噌丼とか豚キムチ丼つくったりしてますね(在宅勤務にならなければ、昼食つくることはほとんどなかったですが)。
縁が深いっていうのもポイントで、炒めものするときには便利です。こぼれにくい。
こういう軽い感じの炒めものに関してはテフロンとの大きな違いはそこまで感じませんが、最初にお肉を入れてジューッと焼き目をつけることができるってのはやっぱり良いところだと思います。
そぼろも、フライパンにくっついたり焦げついたりとかしません。
炒めものじゃないんですが、私は親子丼もこのフライパンでつくります。というのは、最初に鶏肉を焼くのが香ばしくて好きだからです。
雪平鍋だとお肉を焼きつけられないので、この鉄フライパンで鶏肉に焼き目をつけて玉ねぎを炒めてから、煮汁を入れて煮込んで、卵を加えます。縁が高いからあふれたりしません。
取扱説明書には煮物には使わないよう書いてありますが、このように焼いたあとにちょっと煮る程度であれば全然問題なく使えます。
※ 水分を放置しないように注意する必要はあります
チャーハン・チキンライスをつくる
あ、これも炒めものの一種ですかね。2人分まで私はこのフライパンでつくってます。
ご飯2杯分を炒めるとフライパンの中はこんな感じ。縁が深いからかき混ぜやすいし2人分でもけっこう大丈夫ですが、狭いのが嫌だーっていう方にとってはちょっと小さいかも。具をたくさん入れるときとか、気が向いたときには中華鍋を使っています。
オムライスの卵も、チキンライスをつくったあとに洗ってこのフライパンで焼く。予熱してからバターを加え、卵を流し込んで固まるまで待ちます。
火加減が正しければ(基本弱火)、くっつくことなくフライパンの上をつるんっと滑ります。ただ縁が深くて直立なので、フライパンからお皿に移すのは若干やりにくい。
ハンバーグを焼く
有元さんの教え通りフライパンで片面を焼き、ひっくり返してからオーブンに入れると、本当に簡単においしいハンバーグができます。
20cm だと、ハンバーグ2つか小さめ3つくらいが焼けるサイズです。
片面を焼いてひっくり返したところ。これからオーブンに入れます。
柄が短いので、小さいコンベクションオーブンでもちゃんと入ります。
オーブンから取り出したところ。中央が盛り上がった、ころんとしたかわいいハンバーグができあがります。
このやり方は焼き加減を気にする必要が一切なく、オーブンの時間をはかるだけで良いのでめちゃくちゃ簡単です。
オーブンから取り出したあと、ちゃんと焼けてるかな? と竹串などを刺してしまうと、ハンバーグの中に閉じ込められていた透明な肉汁がぶわっと溢れ出てきて
「うわぁぁぁあああ刺さなきゃよかった(涙)」
ってなるほどなので、焼き具合の確認も不要です。私は初回に竹串を刺して後悔して以来、確認してません。
以前はフライパンに蓋をして蒸し焼きにしたりしてましたが、中がちゃんと焼けてるかなーってソワソワしたり毎回生焼けになってないかチェックしたり勘に頼ったり、で食べる直前までドキドキしてたりしてました。
有元さんのこのやり方なら、私のような料理技術なしセンスなしの人間でも間違いなくうまくできるので本当に感動です。
おいしいハンバーグがこんなに楽に作れるなんて、それだけでこのフライパン買う価値あったなと思いました。
※オーブンで焼くハンバーグの詳細な作り方とコツは、有元葉子さんの本『ふだんの洋食 レシピを見ないで作れるようになりましょう。』に載っています。
鉄フライパンの使い方も丁寧に解説されているのでおすすめです。
ラバーゼの鉄フライパンを買って良かったこと
鉄フライパンの良さは島本製作所の鉄フライパンですでにわかってはいたんですが、20cm の小型フライパンも鉄にして良かった&ラバーゼにして良かったです。
- 鉄なのにすごく軽いから、忙しいときも取り出しやすい・片付けやすい
- ちょこっとした焼き物も、鉄フライパンでじゅーっとおいしく焼けるようになった
- ハンバーグが簡単においしくつくれるようになった
一言で言うと、テフロンのように取り回せて、鉄のおいしさで調理できる!
鉄なのに軽いっていうのは使い勝手の点で本当に重要なポイントです。時間のないとき、慌てているとき、取り出しやすさ・片付けやすさが全然違います。
それに鉄フライパンで焼くと、やっぱりおいしさが違います。
小型フライパンはこれまでテフロンしか選択肢にありませんでしたが、ラバーゼであればテフロンとほとんど変わらない重さ。鉄の良さとテフロンの取り回しやすさが両立していて、かなり良い感じです。
特にこんな方におすすめのフライパンです。
- メイン用の鉄フライパンは持っているが、小型フライパンも鉄にしてみたい
- 今使っている鉄フライパンが重くて、取り回しに負担を感じている
- フライパンでオーブン料理をやってみたい
すでに鉄フライパンを使ったことのある方であれば、この軽い鉄フライパンの良さは使ってみるとすごく実感できると思います。
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デメリットと対処法
鉄フライパンの使いにくさやデメリットが気になる方もいると思います。
ラバーゼの鉄フライパンに関しては、デメリットがあるとしたら以下の2点かなーと思いますが、私なりの対処法を紹介しておきます。
- 持ち手が熱くなる → ハンドルカバーで対応
- 板厚が薄いので火加減が難しい → 弱火・中火で温度調整
それぞれ、もう少しくわしく説明します。
持ち手が熱くなる→ハンドルカバーで対応
ラバーゼの鉄フライパンは持ち手も金属なので、コンロにかけていると持ち手が熱くなります。でも毎回鍋つかみでつかむのは面倒なので、ハンドルカバーをつけておくと良いです。
うちのはニトリで500円くらいで買いました。
これを最初から最後までつけておけば OK です。
板厚が薄いので火加減が難しい→弱火・中火で温度調整
ラバーゼの鉄フライパンは、軽いぶん鉄の板厚が薄いです。
板厚が薄いと、フライパンが熱くなりやすい&冷めやすいので、火加減がちょっと難しいです。
使うときのコツとしては、まず予熱は強火ではなく中火で行います。強火だと、一部だけが熱くなりすぎて焦げ付きにつながりやすいです。
予熱したら油をなじませて火を弱めて温度調整をします。
調理中も強火は使わず、弱火〜中火で、素材やフライパンの中の状態によって温度を調整します。
鉄フライパンをすでに使ったことのある方であれば、薄手ということを意識して使えば問題なく対応できると思います。
逆に、鉄フライパンを使ったことがない方にとっては、この薄手フライパンの火加減は感覚をつかむまでに少し時間がかかるかもです。。
私は島本製作所の鉄フライパンを使っていたので鉄フライパンの火加減はなんとなくわかっていたつもりでしたが、板厚が違うので温まり方とかも違い、慣れるのにちょっと時間がかかりました。
卵料理以外は慣れれば大丈夫ですが、卵料理は火加減がやっぱり難しいと感じます。
※ その後、卵料理用には中尾アルミ製作所の鉄フライパンを買いました。
鉄フライパンが初めての方でオーブン焼きハンバーグに興味がない場合は、ラバーゼではなく中尾アルミか島本製作所の鉄フライパンをおすすめします。
中尾アルミ製作所の鉄フライパン(22cm)レビュー
島本製作所の鉄フライパン(26cm)レビュー
ラバーゼの鉄フライパン 日々のお手入れ
フライパンの使用後は、お湯・ぬるま湯を入れてたわしで洗います。
洗剤は使わなくても汚れは落ちます。洗ったら、火にかけて水滴を飛ばせば OK です。
火にかけたあと油を薄く塗るという説明をよく見ますが、私は塗ってません。塗った油の酸化も気になるし、収納していてもホコリがついたりするので。。でも錆びたりしないし、問題ないです。
あと鉄フライパンは調理直後に洗うことが推奨されていますが、私は基本的に食事後に洗います。。調理直後って、早くごはん食べたいしシンクも片付いてないしで、鉄フライパンを洗う気力がどうしても出てこない。洗ったあと火にかける時間もかかるし。
食事後でも、お湯で洗えば全く問題ないですよ。ストレスにならないタイミングで洗えば良いと思います。
もちろん調理直後の方が汚れはするするっと落ちますが(たまに気が向いたら調理直後に洗ったりもする)、食事後でも大丈夫です。
使うたわしは何でも良いですが、個人的には柄付きのたわしがおすすめ。以下の記事でくわしく紹介しています。
焦げつきが落ちにくい場合は、金属ヘラでガリガリやるか金たわしで落とします。金属ツールでガリガリやってもOKなところは鉄フライパンの良いところですね。
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まとめ:普段使いの小型フライパンに最適
20cm のこのフライパンの使い方は、26cm の鉄フライパンでもできないことはない。けど、この軽いフライパンの方が取り回しやすく圧倒的に使いやすい。ということで、つい手に取ってしまう道具になりました。
あ、ハンバーグは26cmだとオーブンに入らないので、このフライパンがないとできなかったですね。
それにやっぱり、テフロンと比べるとおいしさが全然違うので、小型フライパンも鉄にしてよかったです。
それから、ラバーゼのフライパンは使い始めに空焼きする必要がないのでその点面倒がないのもよかったです。
ブルーテンパー材とやらが使われているようです。フライパンの表面がシリコン塗装でコーティングされています。
このコーティングは割とすぐに落ちて、見た目の艶やかさはなくなっていくんですが、それでも機能的には変わりありません(コーティングが落ちてからの方が、油が馴染んで使いやすくなったかも)。
荒れているように見えますが、油を入れればすーっと馴染んで艶っぽくなります。
各種通販サイトのレビューや口コミでは高評価・低評価入り乱れてますが、私としては買ってよかったフライパンです。(とくにオーブン焼きハンバーグが最高で。)
鉄フライパンの重さが不安な方も、快適に使えると思います。
Amazon はラバーゼのストアが出ているので、ストアから買えば安心だと思います。
基本は公式価格なんですが、ちょくちょく値引きされていることがあります。検索するとたまにストア以外の商品(販売者が Amazon じゃない)も出てくるので注意。
私は Amazon のストアで買いましたが、きちんとラバーゼの黒い不織布袋に包まれて届きました。
Amazonで見る(ラバーゼのストア)
楽天はショップによって価格・送料が異なるので、ショップごとに比較してみてください。
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メインにおすすめ! 2.3mm厚底鉄フライパン【島本製作所】
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水切りかごなし生活のあと、ついにラバーゼの水切りかごを買いました!