【スペイン語】DELE A2 を受験したときの勉強法と受験結果
今回は、DELE A2 を受験したときにどのような勉強をしていたかを振り返ってまとめてみたいと思います。
私の場合、スペイン語圏に引っ越してスペイン語をゼロから始め、半年ほどで A2 を受験。
無事合格できました。
目次
DELE A2(初級)のレベルとは?
まずレベルに関してですが、A2 は初級ということで DELEの日本語公式サイトには次のように書かれています。
日常で身近な表現、自分自身や家族のこと、買い物、興味のある場所、仕事など簡単な日常的事柄や、すでに経験がある事項に関して理解をし、即座に応対をすることができる。
簡単な既知の内容や習慣の会話、自身の過去の出来事や身の回りで起こったことの描写など、必要に応じて表現することができるレベル。
DELEスペイン語検定について セルバンテス文化センター東京
A2 のポイントとしては過去表現ができること。点過去・線過去の活用をしっかり覚え、正しく使い分けできることが大事です。
私は語学学校には通わず、自習、家庭教師の先生とのレッスン、そしてオンラインレッスンでスペイン語を勉強していましたが、半年間普通に勉強すれば問題なく合格できるレベルだと思います。
試験に関しては、出題形式が決まっているのでその形式に慣れておくことが重要だと思います。
合格には、読解・作文の合計点のうち6割、リスニング・面接の合計点のうち6割の点数を取る必要があります。
また時制としては、直説法現在、未来、過去(点過去・線過去)、現在完了が範囲。この範囲の動詞の活用は必須です。
合格時のスコアはこんな感じでした。
以下、具体的な勉強法について振り返ってみます。
DELE A2 合格までの勉強法
DELE 用の具体的な勉強としては、次のことに取り組みました。
- EDELSA問題集
- 公式モデル問題
- カフェトークのレッスン(面接・作文)
- DMM 英会話のレッスン(面接:特に写真描写)
まず、対策のメイン教材としては EDELSA の問題集と解答(別冊)を使いました。
※ 私は2018年に A2 を受験し、当時販売されていた EDELSA 問題集を購入しましたが、現在は2020年以降の新形式対応版が販売されているようです。セルバンテス書店でも販売がありますが、時期によって売り切れのときがあります。
この EDELSA の問題集・別冊解答には、次のような内容が含まれています。
- 模擬問題 6回分
- テーマ別に押さえておくべき単語リスト
- 読解・リスニング問題の解答・解説
- リスニングのスクリプト
内容はすべてスペイン語で書かれています。
また、作文パート、面接パートの解答例は載っていません。作文・面接に関してはオンラインレッスンで対策をしておくと安心です。
私の場合、リーディング・リスニングに関しては受験の2ヶ月ほど前から問題集に取り組み始め、少しずつ進めていきました。
オンラインレッスンでの作文・面接対策は1ヶ月前から始めました。
ではパート別の勉強法をまとめます。
読解
問題集の模擬問題6回分と、公式モデル問題を解きました。
モデル問題Preparar la prueba DELE | Exámenes - Instituto Cervantes
TAREA ごとに出題の型が決まっているので、模擬問題を解きながらそれに慣れておきます。
時間を計って問題を解いたあとは長文を精読し、わからなかった箇所を解消しました。
精読の方法は以下で紹介しているので、よければ参考にしてください。
読解に関してはそこまで難しい印象はなく、動詞の活用がわかっていれば、あとは単語の問題と読解スピードを上げることが課題になるかなと思います。
問題集に出てきた単語は、できるだけ覚えました。
また、読解の残り時間はリスニング問題の先読みに当てたかったため、問題集の後半のほうはスピードも意識して取り組みました。
模擬問題をやっているときは時間内にだいたい終わってリスニングの先読みもできてたんですが、実際の試験は予想よりも難しかったです。。というか紛らわしい選択肢が多く、本文を繰り返し読むことになり、ギリギリまで時間を使って問題を解いてました。
模擬問題では、制限時間よりも10分〜15分程度早く解き終わることを目標に取り組むと良いと思います。
リスニング
問題集の模擬問題6回分を解きました。本番では問題文は2回流れますが、問題集の付属のCDには1回分しか録音されていないため、手動で2回流す必要があります。
※新版の問題集では付属 CD ではなく音声ダウンロード形式になっているようです
問題集のリスニング音声は、スクリプトを使って内容をきちんと理解したうえで何度も繰り返して聞きました。
また、時間のあるときはスクリプトを見ながら CD 音声と同時に発音をする練習(オーバーラッピング)をしていました。
目的は、まずスペイン語のリズム感やイントネーションを自分の中に浸み込ませること。そして、スペイン語の音と意味を同時に自分の頭に入れること。スピーカーのイントネーション、間の取り方、リズムを完璧に真似られるように何度も繰り返して練習しました。
空き時間にはできる限りスペイン語の音声を聞くようにしていましたが、リスニングは当時の自分にとってはかなり難しく、できないなー大丈夫かなー... と思いながら試験を迎えた感じです。
リスニング問題は、だいたい紛らわしい選択肢が用意されているんですよね。どの選択肢にも問題文で流れた単語が使われているので、「よくわからなかったけど、この単語を言ってた気がするからこの選択肢かな〜」って選ぶとほとんど間違ってる...。
対策としては、地道に聞き続けるしかないのかなと思います。
初学者の頃に使っていたリスニング教材(Podcast、YouTube)は、以下の記事にまとめているのでこちらもよければ参考にしてください。
スペイン語学習 おすすめ教材(自習用)
また、リスニングの勉強法についてはこちらも参考にどうぞ。
スペイン語勉強法【リスニング編②】課題を認識して対策する
作文(ライティング)
問題集の模擬問題を解いて、ネイティブ講師に添削してもらいました。
作文の不合格例・合格例は DELE の公式ガイドにありますが、実際に自分で書いて添削を受けた方が素早くコツをつかめると思います。
すべてスペイン語でちょっと読みにくいんですが、上記 PDF の p.15 〜 不合格例と合格例、採点のポイントなどが載っています。
私はオンラインレッスン「カフェトーク」の講師 Carol に3〜4回添削してもらいました。
できれば、DELE の作文指導経験のある講師に最低1回は見てもらったほうが良いと思います。
書くのって、練習しないと本当に時間がかかるんですよ。受験対策を始めた当時はまったく書く練習をしてなかったので、最初のうちは時間内に書くのは完全に無理でした。最初は全部で3時間くらいかかっていたと思います。笑
なので、最初は時間を気にせずに。徐々に時間内に書けることを目指していきました。
時間を気にせずに書く場合も、時間は計るだけは計って書いたほうが良いです。時間意識があるのとないのとでは、頭の働かせ方がすごく変わってきます。何分でどの程度書けるのか、以前より早く書けるようになっているか、などを確認するためにも大事だと思います。
作文の課題は「メールで何かを依頼する」「掲示板に投稿する」「提示された写真を見てストーリーを作る」などのように形式が決まっているので、とりあえずその形式ごとに決まったフォーマットを覚えます。
あとは挨拶。
たとえばメールであれば、Estimados señores から始まり、最後は Saludos や Muchas gracias で締める、ということなどですね。
私は最初こういうのを全然わかっていなかったのですが、カフェトークで添削してくれた講師に必要なことはほとんど教えてもらいました。詳しい添削内容はこちらの記事で触れています。
カフェトーク ≪スペイン語オンラインレッスン≫ おすすめ講師
この添削が非常に有意義で、本当に受けてよかった!
それから、DELE のライティングには多少「創作力」も必要なんですよね、、特に写真を見てストーリーを作らなきゃいけない課題は私にとっては最初はかなり難しかったです。
一方で、同時に受験した夫はストーリーの創作は楽勝らしく、このへんの得手不得手は人によります。でも私みたいに創作力がない人でも、何回か模擬問題をやれば書き方がわかってくると思うので、練習すれば大丈夫です。
実際の試験では、いちおう時間内に全部書き終えることはできました。ボールペンで書かないといけなかったので、書き間違えた箇所や書き直したくなった箇所は二重線で消すなどして修正。
ちなみに夫はスペイン語の作文対策をする時間がなかったようで、試験では作文パートが足を引っ張り A2 は不合格になりました。
残念ながら不合格だった夫のスコア。作文が致命的 |
夫の場合、試験問題の指示を理解できなかったり、使いたい動詞の点過去・線過去の活用がうまく書けなかったようです(点過去・線過去は一番重要な部分なんですが...)。
作文は選択問題ではなく書けなきゃダメなので、動詞の活用がわからないと本当に終わります。。
一般的な作文練習はパソコンでタイピングする形でも構わないと思いますが、DELE 対策としては手でボールペン書きをする練習もしておいたほうが良いと思います。
面接
面接対策としては、DMM 英会話、カフェトークなどのスペイン語オンラインレッスンを活用しました。
面接に関しても TAREA ごとに形式が決まっているので、基本的には形式を覚えて答え方に慣れていく感じです。
DMM 英会話の講師はスペイン語講師ではないですが、DMM には「写真描写」の教材があって、DELE A2 の受験対策としてはかなり使えます。
え、DMM英会話でスペイン語ってどうなの? という方は、こちらの記事を参考にしてください。
スペイン語レッスンにDMM英会話を使うべき理由
また、カフェトークの講師 Carol (作文添削をお願いしたのと同じ講師)にも面接シミュレーションをしてもらいました。1回30分のレッスンだけで、非常に有意義でした。
面接において重要なのは、やはり
- 沈黙しない
- 少しくらい間違ってもいいからとにかく話す
という点かと思います。
私は典型的な日本人なので「間違えないように」という意識が強く働いてしまい、発話の前に頭の中で文章を考えてよく黙ってしまっていました。このあたりは、面接形式で何度も実践練習していくしかないのかなと思います。
また私の場合、日常生活においてスペイン語で数分間のコミュニケーションをするという機会がなかったので、オンラインレッスンを活用してネイティブと話すという時間は貴重でした。
当時はスペイン語圏に住んでいたので、レストランやお店、習い事でちょっとした会話をネイティブとすることはありました。でも当時のスペイン語力では、面接で必要とされるような長めのコミュニケーションを取るのは難しかったんですよね(もともと会話苦手だし...)。
実際の試験では、試験官もきちんとフォローしてくれるというか、質問してくれたり話を続けようとしてくれたりしたので、そこまで心配する必要はないかなと思います。私も、沈黙することなく試験を終えることができました。
で、対策した甲斐もあってか、面接パートは25点中25点を取れました。
ふだん話す機会があまりない方は、DMM 英会話やスパニッシモのようなオンラインレッスンで慣れておくことをおすすめします。
無料体験もあって1ヶ月単位で入会・休会もできるので、受験対策として期間を決めて使うのも有効です。
スペイン語のオンラインレッスンは、スパニッシモや DMM 英会話を含めこちらの記事でくわしく比較紹介しています。
まとめ:ちゃんと対策していれば、半年で DELE A2 は合格できる
A2 に関しては、動詞の活用(特に過去形)をちゃんと覚えて、試験の形式にちゃんと慣れておけば合格できると思います。
必要な勉強時間や期間はその人の状況によると思いますが、私はスペイン語を始めて半年で受験してちょうどよかったなと感じています。
DELE 受験のために、一時的にでも集中的に勉強したことで力がついた気がします。
また、試験を受けて合格したことで少し自信もつき、その後勉強を続けるモチベーションにもなりました。
受験当日の様子や試験内容はこちら。