夜食スープに使える野菜だしの取り方と、毎日のスープづくり
ここ1年ほど、平日の夕食はスープ+白いご飯、もしくはスープのみという生活を続けています。平日の夕食はどうしても時間が遅くなってしまい、一般的な献立では翌日に胃がもたれるようになったためです。
毎日スープをつくるとなると、問題はスープの素(だし)をどうするかです。
たまにスープをつくるのであればコンソメキューブとか鶏がらスープの素とかを使うのも全然気にならないし、実際そうしていましたが、毎日スープにするとなるとちょっと気になる。できるだけ素を使わずに、スープをつくりたい。
そこで始めたのが、野菜のだし(ブイヨン、スープストック)を取ることです。
おもに野菜の切れ端を使って、水から煮出してつくります。
この野菜のだしがあれば、具材と塩だけで自然においしいスープができる。毎回 1.5 L ほどつくって小分け冷凍し、日々使うようになりました。
有元葉子さんの著作をもとに野菜のだしのつくりかたと、我が家でのスープづくりをご紹介します。
目次
野菜だしの取り方
今回の参考書は、有元葉子さんのこちら『ふだんの洋食』。
ハンバーグやグラタン等の洋食を、レシピを見ずに自分の感覚でつくれるようになるための一冊。
野菜のだしの取り方も解説されています。この洋食編は、スープづくりの他にフライパンの使い方やハンバーグのつくり方がすごく参考になりました。
このレシピを見ないでシリーズは本当に良い。
さて上記の本を参考にした我が家でのだしの取り方は次のとおりです。
まず日々の調理の中で野菜の切れ端が出たら冷凍しておきます。大きめの保存容器に、切れ端が出るたびに追加してストック。
切れ端は洗って、容器に入れて冷凍 |
だしを取るときは鍋いっぱいに野菜を入れます。冷凍しておいた切れ端をまず入れて、少ないなと思ったらキャベツや玉ねぎなどを切って追加。
使う野菜は何でも良いのですが、根のもの(玉ねぎ、にんじんなど)、葉のもの(キャベツなど)、香りのもの(セロリなど)がミックスされていると良いようです。
玉ねぎの薄皮も |
私の場合は、とりあえず玉ねぎ、にんじんは必ず入れるようにしています。
玉ねぎは1/2〜1/4個程度。綺麗であれば薄皮を加えるときもありますが、たくさん入れると色も濃くなって味もちょっと微妙に感じるので、入れすぎないようにしています。有元さんは、玉ねぎは皮もへたも加えて、実も1個分使うようです。(私は実1個はもったいなくて使えない、、)
にんじんは苦手で食べられなくてほとんど料理に使わないので、せめてスープでその栄養素を取ろうという魂胆です。。だいたい1/2本。
ブロッコリーの茎もよく使う |
あとはそのときどきで使った野菜ですが、キャベツの外葉や芯、長ねぎの青い部分、ブロッコリーの茎、しいたけの軸など。気が向いたらにんにくも。
セロリはにんじん以上に苦手なので使いません。一度かぼちゃの種を入れたことがありますが、微妙な味になったのでそれ以来入れてません。
量が足りなくてキャベツを追加したり |
野菜をたっぷり鍋に入れたら、水を加えます。
写真はル・クルーゼの鍋(20cm)ですが、野菜を入れると水が 1.5 L 強くらい入るので、だいたい 1.5 L くらいだしができます。
鍋に関しては、参考書には「深さのある鍋」と書かれており、本当はもっと深いほうがだしは取りやすいと思います。我が家でだし取りに使えそうなのがこの鍋だけなので、ぎりぎり上まで水を入れてつくっています。
中火にしてゆっくり沸騰させます。強火で沸騰させるというレシピもあるんですが、有元さんは「中火弱の火」と言っているのでそれに従います。
煮込むと野菜はくったり |
沸いてきたら火を弱めて、30分ほど煮たらできあがりです。
30分は目安で、有元さんは「飲んでみてスープの味になっていたら OK」ということなんですが、このだしだけだと正直あんまスープの味って感じはしない。。まぁだいたい30分煮ておけばそれで良いと思います。
キッチンペーパーと浅ざる、ボウルを使って、こします。野菜もざるに上げていって、水滴を落とします。
使っているのはラバーゼの浅ざるとボウル(中サイズ)。浅ざるは目も細かいし、だしを取るために考案されたのかな? と感じるほど使いやすく、この作業にフィットします。
ラバーゼ ステンレスボウル・ざる・プレート・浅型ざる 4点セット |
できあがった黄金色のだし。入れる野菜によって、だしの色は微妙に変わります。
我が家は2人暮らしなので、取っただしは2人分のスープに使う 400ml ずつくらいに分けて保存容器に入れ、すぐ使う1〜2個は冷蔵し、残りの2〜3個は冷凍します。
保存容器はいくつか使い心地を試してみましたが、400ml で小分けにする場合は、上の写真にある ジップロック スクリューロック 保存容器 473ml がおすすめ。蓋をしっかり閉められるし、安くて軽くて使いやすいです。
日々のスープづくりは、野菜2〜3種類+タンパク質で。簡単に適当においしくつくる。
毎日スープとなると、毎日ちょっとずつ違うものにしたい。
最初はスープレシピの本を買ったりもしましたが、今はもうだいたい要領がわかったので適当に、でもおいしくつくれるようになりました。
スープのベースは、基本的に使うのは上記で紹介した野菜のだし。
だしが切れたときや味をちょっと変えたいときに鶏ガラスープの素、ウェイパー、コンソメを使ったり、キムチを入れたりもします。
メインとなる具材として、まず肉や魚介類から何か1種類入れます。
肉は、豚バラ、鶏胸肉、ひき肉、肉団子など。
肉団子は、鶏胸肉のひき肉 100g、しょうゆ少し、ごま油少し、塩こしょう、片栗粉を加えて混ぜ、お団子にするだけです。長ねぎのみじん切りを加えたり、しょうがを加えたりもします。
ベーコンも使いたいんですが一般的に市販されているベーコンは少し苦手で、豚バラかたまり肉を簡易的に塩漬けにしたものを使っています。
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魚介だと、鮭や鍋用のたら、海老を使うことが多い。出来合いのつみれを買ってきて使うことも。
野菜は、メイン具材に合わせて長ねぎ、玉ねぎ、キャベツ、大根、じゃがいもなどから2〜3種類ピックアップ。きのこ類もあれば加える。このへんは、連日同じ野菜にならないように組み合わせを適当に考えながら。
鶏団子、しいたけ、長ねぎのスープ。 最初にごま油で長ねぎをしっかり炒めるとおいしい |
材料が決まったら、だいたい最初に野菜を軽く炒めて、少しだけ水を加えて蓋をして蒸します。そうすると野菜がすぐ柔らかくなるし、いきなり煮るよりもおいしい気がする。
豚バラ肉、大根、えのきのスープ。 大根とえのきを炒めて蒸すと、大根もはやく透き通って火が通りやすい |
野菜が柔らかくなったら、野菜のだしを加えて沸騰させます。沸騰したら肉・魚類を入れる。鶏胸肉まるごとなどの場合は、だしと一緒に加えて水から煮ることもあります。
もう一度煮立ったら、火を止めて蓋をしてしばらく放置。10分〜30分程度。そうするとその過程でまた野菜がくったりしておいしくなる。
火を止めて放置であれば鍋に張りついてなくてもいいから、少し時間はかかるけど楽にできます。時間がないときは放置せずにそのまま弱火で少し煮込んで完成にします。
じゃがいも、玉ねぎ、ベーコンのスープ。 厚切りベーコンを使うとジャーマンポテト風になる。ボリュームも出る |
煮込んでみて、具材がなんか物足りないなーと思ったときは豆腐と卵が最強の助っ人で、どちらか or 両方入れれば食後の満足度としてはだいたい大丈夫になります。
味つけは、野菜だしを使ったときは基本的に塩だけ。だし 400 〜 500ml に対して、塩小さじ 1/2〜2/3 くらいがちょうど良い。味見をして調整します。
気分によってこしょうを加えたり、しょうゆや味噌で味を少し変えたりすることも。酸辣湯的にお酢を入れることもあります。
スープの素を使うと、もう味は完成されてるしおいしいんだけど、どんな具材を使っても毎回味が一緒なんですよね。
何を入れてもコンソメの味、とか鶏ガラスープの味。おいしいんだけど。たまに使うくらいがちょうど良いかなと思います。
野菜のだしを使うと、具材の素材としてのうま味がちゃんと感じられるのが良い。毎回同じ野菜だしを使っていてもスープの素ほど味が強くないから、具材が違えば毎回違った風味のスープができます。ほんとうに塩だけ入れれば良い。
一緒に煮込む肉とか魚とかからもだしが出て、ほっこりおいしいスープになります。
▼この Caldo de pollo も、よくつくるスープのうちの1つで、おすすめです。