スペイン語の単語の覚え方|単語帳は使わない
単語はどうやって覚えていますか?
とご質問いただきました。
単語は大事ですよね。それに覚え方も人によって違うと思うので、勉強法としては気になるところですよね。
私は単語帳は使わず、スペイン語の文章を繰り返し読む・聞くという方法で覚えています。
使う文章は、初学者の頃は参考書・文法書・DELE問題集でした。現在は、好きな本とDELE問題集です。
単語帳を使わない理由は、必要性を感じないのと、つまらなそうだからですかね。
- 単語帳は使わない
- 文章の中で出てきた単語を覚える
- わからない単語は、辞書で意味を調べる
- 覚えた単語は積極的に使う
- 忘れても良い。忘れる前提で、繰り返し読む・聞く
以下で、具体的な方法を紹介します。
単語帳だと覚えられない方、自分にあったやり方を模索中の方に参考にしていただければと思います。
目次
スペイン語の単語の覚え方
単語は日々の学習の中で、こんなステップで覚えていきます。
- スペイン語の文章を読む
- わからない単語の意味を辞書で調べる
- ノートに、単語と調べた意味を書いておく
- 日を開けて繰り返し読む・聞く
- 会話・作文で、新しく覚えた単語を積極的に使う
上記を繰り返します。
覚えるというよりも、スペイン語を自然と理解できるようになるまで読み、聞き、使うというイメージです。
この方法のメリット・デメリットは以下の通り。
- 自分に必要な単語を覚えられる
- 一度定着したら、忘れにくい
- 単語帳を選ぶ必要がない
- 時間がかかる
- 短期間で覚える必要がある場合には向かない
繰り返し読む・聞く時間、辞書で調べる時間がかかるので、「試験前に3日で100語覚えなきゃいけない」みたいな場合には適さない方法だと思います。
日々の学習の中での覚え方になります。
では各ステップについて、もう少し細かく補足します。
スペイン語の文章を読む
読むべきスペイン語の文章は、初学者はまず自分が使っている参考書・文法書を使うと良いと思います。
文法学習に使う参考書は、スペイン語において必須の単語ばかりなのですべて覚えます。
さらに、おすすめなのはDELE問題集を使うこと。(DELEを受ける受けないにかかわらず)
DELEの問題集であればレベル別になっているので、自分のレベルにあったスペイン語に触れながら、必要な単語を覚えられます。
問題集の読解用の長文と、リスニングのスクリプトを教材にします。
参考書を一通り終えたら、DELE問題集のレベルを上げながら、自分の興味のあるジャンル、覚えたいジャンルの読み物に取り組みます。
興味のあるジャンルがわからない場合は、必要性で考えれば良いと思います。スペイン語で何をしたいのか。必要性がなければ、それ以上覚えなくて良いんだと思います。
私の場合はスペイン語の児童書、遺跡関連の文献・ガイドブックを読み物に使いました(現在も使っています)。
記事の最後に、おすすめの教材をまとめて紹介しています。
わからない単語の意味を調べる
スペイン語を読むなかでわからない単語が出てきたら、辞書で調べます。
参考書・問題集に載っているのは最重要単語なので、わからないものはすべて調べます。
私は、辞書は西和中辞典・ポケプロ和西辞典という iPhone アプリを使っています。紙の辞書だと手間がかかりますが、アプリならすぐに調べられます。
単語は複数の意味を持つものも多いですが、ここで覚えるのはその文脈内での意味のみです。全部一度に覚えるのは無理なので。
他にどんな意味があるのかは、一応ざっと目を通して確認する程度です。
参考書以外の読み物に取り組んでいる場合、読み物のレベルによってはすべての単語を調べるのは大変かもしれません。その単語が重要か、頻出か、などの判断も難しいですよね。
私の場合、わからない単語が多すぎる読み物は、自分のレベルに合っていないと判断して教材を変えます。
それでも「読みたいけどわからない単語が多い」というものもありますよね。そういうときは調べないと文全体がどうしても理解できなさそうだという単語を中心に調べます。5個だけ調べる、10個だけ調べる、というふうに数を区切っても良いかもしれません。
ノートに、単語と調べた意味を書いておく
調べた単語と意味は、ノートに書いておきます。
昔のノート |
何度も書いて覚えるというわけではなく、メモ程度に書いておく感じです。
スペイン語教材の方には、日本語は書き込みません。
このあと繰り返し教材を読むので、そのときにできるだけ日本語が目に入らないようにするためです。
ノートに書く目的は、書く作業によってほんの少しでも定着度をアップさせたいのと、調べたことを一応記録に残しておくためです。このノートを単語帳的に使ったりはしていません。
最近のノート。字が汚くて読みにくいので全く見返さない |
私はこのノートをほとんど見返しません。半年に一回くらい、自分が何を勉強したのか振り返るときに見る程度です。
日を開けて繰り返し読む・聞く
意味を調べ終わったスペイン語は、繰り返し読みます。リスニングのスクリプトなど音声教材があるものは聞きます。
たとえば、ある参考書の、ある章に取り組む場合。
1日目:意味を調べながら読み、文意を理解する
2日目:読む
3日目:読む
1週間後:読む
1ヶ月後:読む
こんな感じです。
上記のペースの場合、4日目から新しい文章に取り組み始めると、複数の文章を適度に並行しながら続けられます。
2日目以降、単語を忘れてしまっているときは、再度辞書で意味を調べます。ノートを見返しても良いんですが、どこに書いてあるか探すのも面倒なので辞書アプリでもう一回調べた方が早いのです。
このとき、意味を忘れてしまった単語があっても気にしません。
最初から全部覚えるのは無理なので、全部完璧に覚えようとはしません。うろ覚えくらいでも良い。どうせ忘れるので。
忘れても良いから、とにかく繰り返して単語に触れ続けます。
エビングハウスの忘却曲線、有名ですよね。人間は学習しても、右肩下がりの曲線グラフで忘れていくってやつです。
覚えても忘れる前提で学習に取り組むと、精神的にもつらくなりません。
別の文章を読んだときに、どこかで一度覚えた単語を思い出せないこともあります。そういうときも、
「あーこれ確か前も出てきて調べたなー、でも意味は忘れちゃった」ということで、もう一度辞書で調べてノートに書きます。
そしてまた繰り返し読みます。
実際には、重要単語は忘れる前に自分で使う必要性やシチュエーションが生じたり、忘れる前にまた別の文章の中で出てきたりするので、そんなに忘れません。
一度覚えた単語も、その後二度と出会わないようなら忘れて問題ないと思います。その単語がもう一度出てきたときに覚えれば良いというスタンスです。
何度も読む・聞くを繰り返してると、重要単語は頻繁に出てきすぎてたぶん忘れられなくなっていきます。
会話・作文で、新しく覚えた単語を積極的に使う
新しく覚えた単語は、会話・作文でどんどん使います。
一番簡単なのは独り言で、言いたいことを試しに言ってみたり「こんな風に使えるかな」と例文をつくって言ったりします。
機会があればネイティブとの会話やオンラインレッスンのなかで使っていきます。
文法を一通り覚えて自由作文ができるようになってからは、作文のなかで新しい単語を積極的に使うようにしました。
作文学習の効果とメリット
おすすめの教材
単語を覚えるという意味でおすすめの文章教材をいくつか紹介します。
1つめはDELE問題集。
私は A2、B1 は EDELSA の問題集、B2 は El Cronómetro を買いました。
読解問題の長文と、リスニングのスクリプトを教材として使います。
DELE 問題集はいろいろありますが、リスニングのスクリプトがついているものであれば何でも良いと思います。
そして接続法現在を終えた方におすすめなのが、こちらの児童書。
子どもたちの素朴な疑問に専門家がわかりやすく答えるという内容の本で、難易度、話の面白さ、各話のボリューム(ほぼ2ページ完結)ともに絶妙!
どうして血は赤いのとか、どうして空は青いのとか、どうして大人は命令するのとかw、素朴だけど深い子どもたちの質問と専門家たちのユーモアあふれる回答は、大人が読んでも勉強になります。
接続法は使われていますが子ども向けだからか文章自体が平易で、接続法の使われ方も教科書通りなので非常に理解しやすい。
私はこの児童書を繰り返し読んでいますが、めちゃくちゃおすすめです。
こんな感じの本です。
最後に、ウェブ上のリスニング&スクリプト教材としてはこちらがおすすめ。
現在は更新が止まってしまっているようなのですが、多くのエピソードがあるので教材としてかなり使えます。
初心者でも取り組みやすい難易度で、面白くて役に立つコンテンツが満載です。私は気に入ったエピソードを何回も繰り返し聞いていました。Podcastで聞けます。
まとめ:忘れても良いから、繰り返し単語に触れ続ける
単語を覚えるのに重要なのは、とにかく繰り返して単語に触れることです。
単語学習は、忘れる前提で取り組みます。
どうせ忘れるので、1語の意味をその日に完璧に覚えようとするのではなく、25% の記憶を繰り返すことで 100% に近づけていくイメージです。
私は、高校・大学受験の英語でも大学時代の中国語でも、単語帳は使っていませんでした。なので、単語帳を使わないやり方に慣れていて、それが合っているのかもしれません。
単語帳を使わない覚え方を探している方は、一度試してみてくださいな。