スペイン語の小説を1冊読み切ったぞ。感想と気づき

スペイン語の小説を1冊読み切ったぞ。感想と気づき

スペイン語の小説を1冊読み切ったぞ。感想と気づき

ここ数カ月間、スペイン語の小説の精読に取り組んでいました。

ニュースや事実を述べた本はこれまでも読んでいましたが、小説は初めて。

1冊読み切れた達成感は大きいけど、長かったし難しい部分もいろいろあった。

読み終わって感じた気づきと感想をまとめました。

目次

スペイン語あるある「主語がわからん問題」が小説だとより大きい

主語の省略はスペイン語の特徴の1つですが、小説でも主語はバシバシ省略されている。しかも、主語の判別が難しい箇所が多い。。

同じ段落内で2人の人物に言及されたあとの三人称。どっち!?!? となる箇所多数でした。

ニュースだと主語が省略されていても文脈的にそこまで間違うことはないと思います。そもそも選択肢がないというか。

でも小説だと人物がいろいろ出てくるから、選択肢がまず多い。

それに心情が述べられている箇所は文脈的な判断が難しい。Aさんがこう思ったのかBさんがこう思ったのか、どちらもありえそうだけど間違えると物語の理解が間違ってしまうっていう。

ただAさんかBさんのどちらだろう、という場合は、時間をかけてよく読めばわかるようになったと思います。この1冊の精読を通して。

基本的には主語が省略された文の直前の主語(目的語じゃなくて)が、主語になっているということがわかりました。

三人称だと主語が人物じゃない可能性もありえます。

たとえば Se orienta bien. という一文。

正しい読解では「(人物が自分の位置を)正しく判断している」という意味のところ、私は「(この車は)正しく進んでいる」と考えていた。

う~ん、文脈で判断するのは難しい...。

セリフに関しても、セリフ内に主語がなかったり、誰が言ったと明確に書かれていないものがあり、このセリフは誰の発言? ってなる箇所もよくありました。

これってもっと読む量を増やしたり、スペイン語力がもっと上がったりしたらわかるようになるのかなぁ。。疑問です。笑

今回は講座の一環として小説を読んだので、自分の読解と正しい読解を突き合わせて確認することができましたが、自力だけだと正しく読むのはまだまだ難しそうだなと感じました。

基本単語の知らない熟語がこんなにも

基本単語はだいたい覚えたつもりだったんですが、基本単語を使った熟語で知らないものがめちゃくちゃあった。

で、うわー聞いたことないな、何これ辞書に載ってるのかなって半信半疑で辞書で調べるとちゃんと辞書に載っている。。

一例を挙げると、

  • poner ... de su parte (努力などを)尽くす
  • poner ... a punto (エンジンなどを)チューンアップする、万全の準備をする
  • no irle ni venirle (a + 人) (人にとって)どうでもよい、関わりがない
  • salir adelante 困難な状況を乗り越え先へ進む
  • dar (sacar) la cara por + 人 (人)の肩を持つ、(人)をかばう
  • tener a (por) bien + 不定詞 ...してくださる、...するのを適当だと思う
  • echar mano de ... ...を使う、利用する、...を頼る

などなどなどなど。

※精読したので、わからなかった単語・熟語は全部調べてノートに書き出しています

これって基本熟語ですか? わからなかったです...。

知らない単語の熟語なら仕方ないんですが、各単語は全部知ってるのにその熟語の意味はわからないという悲しさよ...。

辞書で調べると口語・文章語とされているものも多かったです。特に口語表現が足りないなと思いました。

小説はスペインのスペイン語だったので、中南米でスペイン語を学んだ私には馴染みのない表現だったのかもしれないし、ただただ私の語彙力が未熟と言えるのかもしれない。いや両方か。

語彙・表現に関してはどこまでいっても終わりはないのはわかってるけど、本当にまだまだだなぁと思い知らされました。

なぜここが接続法? 主観性が読み取れない

これまで読んできたスペイン語の文章では、なぜここが接続法なのかわからないといったことは基本ありませんでした。

接続法は話し手(書き手)の主観で使われますが、基本的にはルール通りに接続法が使われている文章を読んでいた。自分が説明できる接続法だった。

でも今回小説を読んで、なぜこの文のここが接続法なのかがわからないという事態が起きました。

私からすると事実のように思われるのに、接続法が使われている部分がある。え、じゃあ事実じゃないってこと? 誰かの意思とか想像なの? どういうこと? みたいな。

その部分は、講師に質問してもクリアにならなくて未だにちょっとモヤモヤしている。

小説一般的にそういうものなのか、今回読んだ小説での使われ方が特徴的だったのか、今の段階ではまだわかりません。

小説以外でもうちょっとトレーニングしようと決めた

小説を1冊読み終わった感想としては「小説以外をもっと読もう」ということ。笑

まだ私のスペイン語力では、スペイン語で小説を楽しむっていう域にはいけなかった。なんとか読解する、なんとか読み終えるっていうだけでいっぱいいっぱいだったなぁ。

読んだ本は面白いと思ったけど、読む上での課題のほうがやっぱり多く感じました。

ニュースでは出てこなくて小説にしか出てこないような表現もあるかもしれないけど、もうちょっとニュース中心にリーディング力を鍛えたほうが良いかなと思いました。

あとは、次回読むならスペインではなく中南米のスペイン語小説を読んでみたいかなというところ。もしそれで読みやすかったら、やっぱり地域ごとのスペイン語特性が影響するのかなっていう気もするし。

ほんとに多彩な言語です。

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